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最後の氷上奮闘記

久保 裕太郎(4年)

氷上奮闘記をご覧の皆様、こんにちは。コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科4年の久保裕太郎です。

「何を書けばいいんだろう、、、」そんな思いで緊張しながら初めて書いた氷上奮闘記を今でも覚えていますが、そんな私にもとうとう最終回が回ってきました。

 日常から部活がなくなった今、本気でスポーツに打ち込むからこそ感じることの出来る興奮や爽快感がなく、なんだか物足りなさを感じる半面、もう部活動のことで思い悩む必要がない安堵感もあり複雑な気持ちです。

 現在はゆっくりと時間が取れるため、読書をしたり、入社前課題をやったり、近所に住む同期の吉田と3年の伊与久と同じジムに通い、トレーニングをしたりと充実した日々を過ごしております。


 さて、引退を迎えてから約3か月が経とうとしていますが、部活人生を振り返って今私が思うことは「人として成長できた」ということと、関わったすべての人への「感謝」の思いです。
 私はこの部活動に入り、本当に様々な経験をさせていただきました。
 未経験者であるためスケーティングもままならない状態からスタートし、徐々に試合に出られるようになっていったその過程は一つ一つのことが本当に新鮮で、どんどんとホッケーが楽しくなっていきました。
 一方で楽しいだけでなく、経験者との実力差を痛感したり、試合に出られない時間が長かったりと心が折れそうになる経験もたくさんしました。しかしそういったことから逃げず、自分を客観視し理想と現実のギャップを埋めるため試行錯誤した日々というのは自分を成長させてくれたと思っています。
「主力のセットで試合に出て活躍する」という自分が思い描いた姿になることは最後までできませんでしたが、その姿を追い求め、試行錯誤を重ねた時間は意味のあるものだと思います。だからこそ、そういった事実や費やした時間というものを自分自身卑下せず大切にし、今後の社会人生活に生かしていきたいと思います。


 また、主務を務めた3年生の1年間は自分にとって大きな財産となる経験でした。
 当時は部活があまりうまくいっていない時期であり、学業、就職活動、アルバイトもあるなかで業務をこなしており、精神的に一番つらかったです。しかし、今思い返すと主務を務めたからこそ他の部員ではできないような学びがあったと思います。
 例えば組織における裏方の存在や意義というものは主務をやったからこそわかったことでした。実際に業務をこなすことで裏方の大変さを身をもって知りましたし、マネージャーと連携を取る中で普段彼女たちがどのような仕事をしているか知り、マネージャーの存在も決して当たり前ではないと感じました。またOB、OGの方々が日頃どれだけ現役部員に気をかけていただいていて、多大なるご支援をしていただいているかということも主務をしたからこそ分かったことだと思います。
 こういったことから、組織を支える方々への感謝の心を忘れてはいけないことや私たちが部活動をできていることは決して当たり前ではないということを学べたと思います。
 そのほかにも優先順位を付けて多くのタスクを消化していくことであったり、報・連・相の大切さといった基本的なことも学べましたし、なによりも様々な場に出向くことができ、多くの人と出会い、お話をさせていただくことが出来たことはとても良い経験でした。
 主務をやっていた当時は大変で投げ出してしまいたいこともありましたが、今ではやらせていただけてよかったと思っています。今後主務を務める後輩たちには大変だと思いますが、人よりも学ぶことがあると思い頑張ってほしいです。


 さんざん偉そうなことを語りましたが、私が4年間部活をやり遂げることが出来たのは本当に周りの方々のおかげでした。
 そのなかでも同期には特に感謝しています。私の為に時間を作りスケーティング練習に付き添ってくれたり、他大学や社会人チームなどに声を掛けビジターを手配してくれたり、日頃の練習でアドバイスをくれたり、落ち込んでいる時は励ましてくれたり、と今思い返すと本当に私は同期に支えられていました。
 私の同期は私以外主力のセットで試合に出ており、そういった後ろめたさから時に誠実ではない態度をとってしまうこともありました。しかし引退した今、彼らがいなきゃ自分はなかったことを実感し感謝しています。だからこれからも同期との繋がりは大切にしていきたいです。
 また、日頃現役がホッケーを出来る環境を作ってくださっているOB、OGの皆様や、定期的に激励の連絡をくださった諸先輩方、1.2年生の頃にホッケーの基礎や人としての礼儀を叩き込んでいただいた細谷総監督、主務時代、何度も励ましの言葉をかけていただいた石川先生、日頃の練習や試合だけでなく私のバイト先(ダイドードリンコアイスアリーナ)でも面倒を見ていただいた吉田コーチ、一般滑走に連れて行ってくれたり、3セット目の為にビデオミーティングを開いてくださった安保コーチ、いつも冷静に的確なアドバイスをくれ、チャンスを与えてくださった大友監督、個性的で手を焼くこともありましたがこんなわたしを慕ってくれた後輩たち、関わっていただいたすべての人に感謝したいです。

そしてなによりもお金の面で援助してくれたり、夜中に練習を終えて帰ってくるという不規則な生活にも嫌な顔一つせず協力し、いつでも味方でいてくれた家族に感謝しています。

本当にありがとうございました!


最後になりますが立教大学体育会アイスホッケー部の益々のご発展をお祈り申し上げます。

(2021年2月22日 14時36分)

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