氷上奮闘記をご覧の皆様こんにちは。昨シーズン主将を務めさせていただきました、経済学部経済学科4年の鈴木孝輔です。
昨シーズンもまたOBOG、スポンサーの皆様のご支援、ご声援のおかげで、チームもアイスホッケーにしっかりと向き合える環境が整いました。この場をお借りして心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。私自身主将という立場を経験し、OBOG、スポンサーの皆様のお力が無ければ、立教大学体育会アイスホッケー部という組織が成り立たないものであると実感いたしました。今後はOBOGの一員として、現役部員の力になれればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
またOBOG、スポンサーの皆様以外にも多くの方に支えられました。特に大友監督をはじめとしたスタッフの皆様には本当にお世話になりました。社会人でありながらこまめにチームのことを気にかけてくださり、部員にとって大きな力になりました。また一人の社会人として、多くのアドバイスをくださりました。ありがとうございました。
今回は私の最後の氷上奮闘記になります。稚拙な文章となりますが、最後まで読んでいただければ幸いです。
引退した今だからこそ色々な感情が出てくると思っていましたが、喪失感もなく、はたまた達成感もあるのかと思えばそういったことも全くありません。ただこの氷上奮闘記を書くにあたって、自分のアイスホッケー生活はどのようなものかを振り返った時にある言葉が思い浮かびました。「挫折」です。これは私の大学生活において大きなウェイトを占めています。4年間で試合に出られず挫折し、いくら練習しても上手くならず初心者の後輩に実力を追い越され挫折し、主将となって自分のリーダーシップのなさに絶望し挫折しました。今振り返ると本当に酷いですね。自惚れかもしれませんが、私は高校時代までは色々と上手くやっていたので、スポーツや勉学において大きな挫折を味わったことはないです。つまり私は大学4年間、私が人生で経験したこともないような挫折をとことん味わい尽くしました。プライドはズタズタにされましたし、もう心はこれでもかとバキバキに折られました。本当に惨めな限りです。ですが不思議なことにアイスホッケーの世界に飛び込んだことに一切の後悔はありません。普通であれば挫折を味わうことは避けたいと思うのが人間だと思います。しかしふとこの挫折の経験がなければ、自分は何もない人間のままであったのではないかと考えてしまいます。谷底に沈むからこそ、見えるものがあります。私が直接関わった先輩ではありませんが、近藤伸哉先輩の最後の氷上奮闘記に、「悔しい気持ちをわかってあげることができたり、うまく行かなかった人にも、なんでできないんだとなるのではなく、弱い立場の人に優しくすることができるようになった」と書いてありました。私にはこの言葉が強く印象に残っています。引退した今だからこそ、私のこの挫折の経験は今後の自分の人生に活きるのではないだろうかと思います。
先ほども書いた通り、初心者として私はアイスホッケー部に入部したことは後悔していません。しかし4年生になり、主将になり、沢山の後悔をしました。数えればきりがありません。ただ私には最も大きな後悔があります。強い主将になれなかったことです。部員に己の弱い部分を多く晒しすぎました。今思えば、私が一緒に戦った歴代の主将の方々は強い主将でした。誰も弱い部分を後輩である私に見せませんでしたし、最後まで強くチームを導いてくださりました。それに比べて自分はどうでしょうか?「主将をやっていてしんどそう」「主将という仕事は大変なんだな」という言葉が後輩から聞こえてきます。この時点で私は主将として失格です。チームをまとめることができず、チーム内での不満が不和になりました。組織としてボロボロの状態です。主将はチームの軸になるべきものです。しかし私は主将として弱く、軸が大きく揺らいでいました。最悪のチーム状況になるのも当然の帰結です。主将として頼りないばかりに、同期と後輩には大きな負担をかけてしまいました。また私に期待をしてくださり主将を任せてくださった先輩方を裏切りました。本当に申しわけないことをしました。
チームに大きな課題を残したまま私はこのチームを去ります。しかし私の1個下の代は、強い子たちが多いです。誰よりもチームを熱く考えられる人間がいますし、誰よりも冷静に物事をとらえ助言する人間もいます。彼らを中心としたチームでは必ず強い立教を見せてくれます。応援しています。
長くなりましたが、以上で最後の氷上奮闘記とさせていただきます。
4年間ありがとうございました。
鈴木孝輔