氷上奮闘記をご覧の皆様、こんにちは。
アイスホッケー部を1か月ほど前に引退致しました、立教大学社会学部現代文化学科4年伊与久純平です。
春の訪れまでもう一歩、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
私、伊与久純平は、1か月ほど前に、神奈川大学との練習試合をもって、立教大学アイスホッケー部を引退させていただきました。4年間に渡り、お世話になった皆様に深く感謝申し上げます。私は、部活動を通して、本当に多くのことを学ぶことができました。初めての城北公園練習で、ビリビリ日差しを受けながら、細谷監督に愛のあるご指導をしていただいたことを、昨日のように思い出すことができます。また、サマーカップやインカレ合宿など、いろいろな思い出があります。特に、今年度開催された秋リーグ戦は、開催が危ぶまれていただけに、監督、マネージャー、コーチ、リンク関係者の方々、応援してくれている人など、様々な人の協力の上で成り立っていると実感しました。コロナウイルスの影響で、感染が懸念されている中での開催となり、今までお世話になった皆様に、プレーで恩返しができる貴重な機会をいただいたことを、感謝いたします。ありがとうございました。実際にプレーで恩返し出来たのか、私自身はわかりませんが、少しでも気持ちが伝わるようにプレー致しましたので、ほんのちょっぴりでも届いていれば、幸いです。
さて、私がこの4年間で学んだことは、 一人ひとりが、チームに貢献できる、才能を持っている ということです。その才能を、各々が最大限に発揮したチームが、最高の結果を出すのだと思います。
このような考えに至ったのは、チームに貢献できていない、なにもできないと思い込んでいた私が、チームが成熟するにつれて、自分の強みを少しだけ活かす経験をしたからです。
実際に私が発揮した才能は、「立場をわきまえない発言」ではないでしょうか(相手を信頼しているからこそですが)。学生として、未経験者として、マークを付けていない平部員として、様々な立場をとる部員たちの中で、発言に臆病にならず、違和感があれば、解決策が浮かばずとも、誰かに共有することを心掛けました。チームでも競技歴が浅い私は、生意気なやつとして、反感を持たれることも承知でしたが、そのような思いとは裏腹に、同期の野口と梶原が、よく耳を傾けてくれました。
なぜ、「立場をわきまえない発言」をしようと思ったかというと、上級生になっても、経験者に指示を出され、ただ頷いているしかない自分自身を情けなく感じたからです。そして、未経験者と経験者の架け橋である自分の立場だけでなく、組織の目標達成のために、能動的な変化が必要だと考えました。
私のこの立場が効果的だと初めて実感できた経験は、スローガン作成にあたり(7時間ほど?費やした)、全員の納得感を重視した話し合いに貢献できたことです。何度スローガンが提案されても、私は、平部員という立場をわきまえずに、最後以外のすべてのアイデアに、違和感を伝えましたし、同時に、梶原も田中も、同期全員の納得感を重視していると感じました。その結果、最終的には、信念のあるスローガンが完成し、納得感のある話し合いができたことで、その後1年間の積極的な活動が更に促進されました。誠実に意見し、付き合ってくれた同期には、今でも感謝しております。このスローガンには、100%の力で頑張り、100%相手に正直に向き合うという意味が込められていて、この部で大切な考え方をよく表していると思いました。
また、氷の上でも、この立場がいい影響を与えました。
私が所属していた、2セット目の5人は、ラストシーズンの練習前後、毎回目標と振り返りのミーティングを行っており、私はそこで、積極的に発言し、戦略に関わりました。一番アイスホッケー歴の短い私は、やはり他メンバーに、劣等感を抱きながら、それでも他メンバーの協力のおかげで意見を共有することが出来ていました。するとある日の南船橋での練習で、私がセットメンバーの中心となって立てた戦略で、得点を決めることができました。ゴールを決めた時の喜びは格別でした。それは、自分ひとりの力ではなく、セットメンバー全員の共有された目標が達成されたゴールだったからです。ただの練習中のシーンで、ほかの部員は覚えてないかと思いますが、私にとっては、自分より上手な選手達のなかでも、氷上で確かな役割を持って戦えるとわかった、革命的な瞬間でした。
私がこれらの経験から、後輩たちに伝えたいことは、決して、「私のようになれ」ではありません(それぞれが言いたい放題は流石にカオスです)。
部員それぞれが、適切に強みを発揮し、なによりも、自分自身が評価できる自分になってほしいということです。お試しで、いつもより、少しだけ、周りを信用してみてください。その一歩が、自分の可能性を広げるきっかけになると思います。
↓特に自主練習に付き合ってくれた方々
↓自主練習に付き合ってくれた方々
↓チーム安保先輩
↓同期
この部活を引退することはとても寂しいことでした。最後の引退の瞬間、もっとこのチームで戦ってみたいと思いました。帰りは自転車に跨り、いつもの道で、少し急ぎめで帰りました(めっちゃ寒い)。深夜練習終わりの、冷たく湿った空気が頬にあたると、いろいろな思い出がこみ上げました。そういえば、夏の夜明け前などは、暑いのにジメジメして濡れて、変な感じがしました。
最後になりますが、2年生の夏、チームで役割を見いだせずに辞めたいと相談した視野の狭い私を、ここまで引っ張ってくれた、石川先生、細谷元監督、大友監督、吉田コーチ、野尻先輩、安保コーチ、先輩方、同期、後輩たち、支えてくれた家族、応援してくださった全ての皆様に感謝致します。ありがとうございました。この部活で学んだことや、先生、皆様への感謝を忘れることなく、次のステージでも胸を張って頑張っていきたいと思います。
まだまだ未熟な私ですので、この先もお世話になることもあるかと思いますが、その時はご指導のほど、よろしくお願いいたします。末筆になりますが、監督、在校生、お世話になった皆様のご活躍をお祈りしております。